日産 フェアレディZ②【思い出の車列伝】
- info-am
- 3月11日
- 読了時間: 5分

誕生から半世紀以上、
Zはこれからが本番!
●日産 フェアレディZ
日本を代表するスポーツカー、フェアレディZ。
歴代Zをオマージュした近年の車種は、誕生から50年以上を経てなお、人々を魅了する。
その魅力をモータージャーナリストが語ります。
Text : Koichiro Okamoto(Motor Journalist)
偉大なる初代S30の面影が
歴代のすべてから見て取れる
1969年の登場以来、フェアレディZ(以下「Z」)は日本を代表するスポーツカーとして、ずっと絶大な存在感を発揮してきた。
偉大なる初代に続く2代目は、ひと目でわかる容姿を受け継ぎながら中身は大きな進化をはたし、3代目はロングノーズ&ショートデッキを継承しつつエッジを利かせたフォルムになった。
バブル期に登場した4代目のZ32は、歴代の中でもひときわ異彩を放つ雰囲気になった。Zとして初めてフルオープンモデルがラインアップされたのもZ32のときだ。
2年足らずの休止期間を経て復活し、初代S30のリバイバルとして往年のファンは大いに盛り上がった5代目のZ33は、比較的リーズナブルだった価格も効いて、約25万台を販売する大ヒットモデルとなった。
自然吸気の3・5L V6エンジンを搭載し、初めて6速MTが組み合わされた。2by2ボディタイプを廃し、2シーターのみとされた。
6代目のZ34はZ33の進化版といえるもので、Zのアイデンティティであるロングノーズを表現するためにホイールベースが100㎜短縮され、200㏄増となったV6エンジンは発売時で336psを発生した。
どの世代もZならではの世界観を持っているが、歴代のどのZも多かれ少なかれ偉大な初代S30の影響を受けていることが見て取れた。
誕生から50年が過ぎたZの動向が注目された中、Zはそれまでにも増して歴代Zをオマージュした姿を見せ、多くの往年のファンを色めき立たせた。
「34」でありながら7代目
見た目も走りも別物に進化
RZ34は、「34」の型式が示すとおり6世代目のZ34の大改良版となるが、実質的にはフルモデルチェンジに相当するほど全面的に刷新されており、〝7代目〟のZとされている。
プラットフォームは2世代前のZ33からのキャリーオーバーとなるが、Z33やZ34で感じられた粗削りな印象の拭えなかった乗り味がずいぶんと洗練され、乗りやすくて快適になったことに驚かされた。もはや別物といえるほど進化している。
最高出力405ps、最大トルク475Nmを発揮する3・0L V6ツインターボのフィーリングも絶品でレスポンスと吹け上がりの良さにホレボレする。Z33やZ34の自然吸気V6が、いくらパワフルでもガサツな印象が拭えなかったのとは、これまた別物だ。
そんなデザインも走りも好印象のRZ34が、せっかく世に出たのになかなか納車されない情報ばかりが耳に入ってくるのを残念に思っていたところ、ようやく2024年11月、小変更のあった2025年モデルの発表とともに、中断していた新規注文の受付の再開が伝えられた。
もう一方の、前作からしばしのインターバルを経て2023年夏に復活を遂げていたコンバージョンモデルの「NISMO」は、メーカー抽選にて販売される。
日本のスポーツカーの雄として並び称されることの多いトヨタのライバルは、残念ながら「ファイナル~」が発表されたばかりで、同門のGT-Rもそろそろ現役を退きそうな雰囲気だが、Zはこれからが本番だ。
今後も大いに話題を振りまきながら、「他のやらぬことをやる」という日産のDNAを象徴するモデルとして存在し続けてくれるよう願いたい。
モータージャーナリストの視点!
最新のRZ34で流通しているのは走行距離の極めて少ない個体が多く、2025年1月の時点で価格は標準モデルが700万円前後、NISMOが1000万円前後と、新車価格プラスアルファとなっており、極めて入手困難だった時期に比べるとだいぶ下がったものの、まだ高めであることには違いない。受注が再開したことで今後、順調にデリバリーが進めば一気に下がる可能性はある。ひとつ前のZ34は登場が2008年と時間が経過しており、走行10万kmを超えている個体が多く、やはり同程度であればMTがだいぶ割高で、ATは100万円前後、MTは150万円前後から選べる。年式が新しいほど流通量が少なくなる。流通量の豊富だったZ33もさすがにだいぶ少なくなってきており、全体としては割高感がある。
各世代のウリはここだ!
6代目 Z34型(2008年~)

スポーツカーとしての資質を磨いた
● 自然吸気の3.7LV6エンジン
● ブーメラン形の前後ライト
● ショートホイールベース化
エンジンは自然吸気V型6気筒3,696 ccである「VQ37VHR」。マニュアルモード付き7速ATと6速MTが組み合わされる。他車種に搭載されるVQ37VHRとは細部が異なり、出力特性がZ34専用となっている。

中古車小売り価格帯 100万円~500万円 |
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7代目 RZ34型(2022年~)
これまで以上にZらしさを追求

● 歴代モデルのモチーフを
取り入れたデザイン
● 400ps超の3.0L
V6直噴ツインターボ
● 走りが大幅に洗練
これまでのフェアレディZをイメージしたデザインに。リアはS30型に付けられていたエンブレムが装着され、フロントマスクも初代やZ33型のように、グリル部分が特徴的なスタイルとなった。

中古車小売り価格帯 600万円~700万円 |
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NISMO(2024モデル)

よりエネルギッシュな走りを
● 9速ATのみ
● +15psの420ps、+45Nmの520Nmを発揮
● 数々の専用チューニングと装備
エンジンやシャシーはもちろん、エクステリアからインテリアに至るまでNISMO専用チューニングが施されたコンプリートカー。標準モデルよりも大幅なパフォーマンスアップが図られている。

中古車小売り価格帯 600万円~4000万円 |
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Z (2025モデル)

待望の受注再開とともに登場
● SOSコールを全車に標準装備
● ボディカラーを変更
● NISMOは限定500台を抽選で
ボディカラーを一新し、新たに追加となるワンガンブルー(上記写真)をはじめ、ミッドナイトパープル、バイブラントレッド/スーパーブラック 2トーンなどを含む全11色が設定された。

新車販売価格 549万7800円〜 |
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オークマン2025年3月号掲載